子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種期間が延長されました(2025年1月29日更新)
もともとは、子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種期間は2025年3月末まででしたが、2024年夏以降の大幅な需要増により、子宮頸がんワクチンの接種を希望しても受けられなかった方がいらっしゃる状況等を踏まえ、条件付きで接種期間が1年間延長されました。下記対象者において、2022年4月から2025年3月末までに初回接種を開始した方は、全3回の接種を公費で完了できます。接種期日が間に合わないと諦めていた方は、この機会にぜひ接種をご検討ください。全額公費(無料)で接種を行う場合には、2025年3月末までに初回接種を終える必要がありますので、接種希望の方はお早めにお電話にてお問い合わせください。
【延長の対象者】
- キャッチアップ接種対象者(1997年4月2日~2009年4月1日生まれ)のうち、2022年4月~2025年3月末までに子宮頸がんワクチンを1回以上接種した方
- 平成20年度生まれの女子で、2022年4月~2025年3月末までに子宮頸がんワクチンを1回以上接種した方
【期間】 2026年3月末まで
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)について
HPVワクチンとは、HPV=ヒトパピローマウイルスの感染を予防するワクチンです。
HPVというウイルスに感染することが子宮頸がんの発生につながること、またこのHPVへの感染を予防することで、がんを防げるということから、「子宮頸がんワクチン」と呼ばれています。
日本では、毎年約1万人が子宮頸がんと診断され、毎年約2800人が子宮頸がんで命を落としています。
20代、30代などの若い年齢でも発症するがんであり、ワクチンによる予防は非常に重要です。
HPVは性交渉などを通じて感染するので、はじめての性交渉より前に接種することが有効とされています。そのため、小学校6年生~高校1年生に相当する女性を対象に定期接種が行われています。
しかし、積極的勧奨が差し控えられていたことにより接種の機会を逃した方もおられ、その方々への救済措置としてHPVワクチンのキャッチアップ接種があります。対象は、16~27歳相当(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女子で、過去に3回のHPVワクチン接種を完了していない方です。
定期接種とキャッチアップ接種の対象者の方は公費助成(無料)で接種できますが、下記の厚生労働省のリーフレットをお読みいただき、ワクチンの有効性、副反応について十分に理解を深めたうえで受けていただきますようお願いします。
公費の対象期間外で、任意接種の場合には約5~10万程度の費用がかかります。
HPVワクチンには2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)の3種類があります。9価ワクチン(シルガード)が予防可能なHPVの型が一番多いとされ、2価(サーバリックス)、4価(ガーダシル)が子宮頸がんの予防効果が60-70%であるのに対して、9価(シルガード)は90%以上の予防効果をもつことが期待できます。
いずれのワクチンにもメリット・デメリットがありますので、当院でどちらかを推奨するものではありません。
ご希望に沿ったワクチンを接種させていただきます。接種希望の方はまずは電話などでご相談ください。
なお、接種日に薬剤を変更することは出来かねますのでご了承ください。
